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【✔これまでローン滞納はなかったが、プランの見直しをしたい方向け】
住宅ローンの返済にすこし余裕がなくなっている場合や、もっと低金利のローンに乗り換えて返済額を軽くしたい方には「借り換え手続き」が候補のひとつとしてオススメです。
現在契約している住宅ローンを、別の金融機関のプランへと借り換え手続きを行う方法です。より金利の低いプランに換えることで返済総額や月々の返済額が抑えられます。
✔住宅ローン借り換えのフローチャート
基本的には、以下の7行程を踏んで住宅ローンの借り換えが進められます。
1.(ご自身で)金融機関が提供する住宅ローンの比較・検討を進めて、希望や目標に最も近い住宅ローンを選びます。
2.対象の金融機関に申し込みをします。この段階で、多くの添付書類が必要となるので確認しましょう。
必要な添付書類:
- 本人確認書類(健康保険証・運転免許証など)
- 住民票
- 印鑑証明書
- 源泉徴収票
- 住民膳課税証明書
- 確定申告書
- 納税証明書
- 法人決算書
- 登記簿謄本
- 売買契約書
- 重要事項説明書
- 工事請負契約書
- 住宅ローン返済予定表
- 返済に使用する口座の通帳コピー(以上、自営・法人経営の場合含む)
3.以上の添付書類の確認を通して、審査結果が出ます。ここで審査通過した場合は本申し込みを行うこととなり、金融機関との間で融資を行う日程を確定させます。
4.現行の住宅ローンの一括返済を、現在融資を受けている金融機関に申し込みます。
5.新たな住宅ローン契約を結びます。問題なく融資が行われたらこれまでの住宅ローンを一括で返済します。
6.これまで住宅ローン融資を受けていた金融機関の抵当権抹消を行い、新たに住宅ローンを契約した金融機関の抵当権設定(登記)を行い、借り換えの完了です。
✔審査は基本的に1~2か月の期間がかかります
ただし借り換えの手続きがすべて終わるまでには時間がかかります。ご自身で公的書類や取引明細書をまとめたのち、金融機関による審査を通す必要があるため約1~2か月ほど必要になるケースが多くなります。
しかしそれでも、低金利のメリットを享受でき100万円以上返済額が変わるケースもあるため、時間や支払い状況に余裕があればとても効果的な方法と言えましょう。
✔審査基準の確認や諸経費に要注意
まず住宅ローンを利用では、金融機関ごとに行われる審査のクリアが必要です。審査基準や条件・内容は異なりますが基本的には「現在の年収・勤務先(あるいは自営)・勤続年数・他の借り入れ状況(自動車や教育ローン、キャッシングなど)」加えて、現行の住宅ローンにおける返済の遅延状況・対象の不動産所在地に資産価値、そして借主の年齢や健康状態といった詳細確認をとおして審査が進みます。
また、借り換え手続きには諸費用が生じます。例えば「印紙代(契約書に貼付する印紙代)、事務手数料、抵当権抹消ならびに設定費用、保証料」が挙げられます。これらの諸経費を含めて計算すると、かなりの予算となる可能性もあります。
住宅ローンを比較・検討する際にこれら諸経費のシミュレーションも行いたいところです。
✔メリット&デメリットは借り換えする際の“金利“が重要
金利条件によって、借り換えのメリットとデメリットが生じます。
▶メリット:元の住宅ローンより月々の返済額や金利を減額できる可能性があります。また条件によって「繰上げ返済」が行いやすい契約条項のあるプランに借り換えた場合には、繰り上げ返済によって支払総額がより少なくなるケースも考えられます。
▶デメリット:変動金利制のプランと契約した場合、長期金利が上昇して借り換え契約時よりも返済額が上昇するケースが考えられます。また固定金利制の場合では契約中に長期金利が下落することで、低金利のメリットを受けられない場合もあります。