実例⑪父親は節税対策をせずに亡くなった
任意売却 東京 管理人です。
平井さんの父親は、生前、会社を経営していました。夫婦でずっと働いて、会社を繁盛させてきましたので、一代で数十億円の資産を築き上げました。
自宅以外には貸しビルと駐車場を所有しているものの、財産のほとんどは現金・預貯金と有価証券です。
いくつもの口座を作っては少しずつ増やしていくことが生きがいであり、仕事の原動力になっていたようです。
財産が増えていったにもかかわらず、両親はずっと変わらず質素な生活でした。子供にも甘やかすことはなく、厳しかったと平井さんは言います。
平井さんも自分で会社を経営していますが、親に頼ることはできなかったため、別の地域で独立しました。
昨年、父親が亡くなりましたが、何ら節税対策をしていなかったことはわかっていました。
確認してみると、予想を超えた財産額となり、家族全員が本当に驚きました。
財産の額が大きいため、相続に慣れたところにサポートしてもらいたいと、当社に委託されたのです。
父親の財産は、預金口座が多いのはともかく、有価証券は、数十人もの架空名義までありました。
父親なりの節税を考えていたのかと思われるのですが、残念ながら、架空名義や家族名義のものもすべてを相続財産として申告しなければなりません。
結果、10億円を超える相続税を支払うことになりました。
これを教訓として、母親の相続では、少しでも節税したいと思われたのも無理ではありません。
当社も同様で、父親の申告手続中から母親の節税対策をご提案したところ、老朽化した自宅を取り壊して、賃貸マンションの建設を決断されました。